いま、わたしたちにできることから。
茨城出身の私が、東京出身の夫とともに富山の過疎の里山に移り住み、
百姓の暮らしを始めて18年目。現在、平飼自然卵養鶏(1400羽)、
山羊、羊、アイガモ、烏骨鶏、犬、猫など、たくさんの家畜たち。
そしてキツネ、タヌキ、テン、ウサギといった野生動物たちにも囲まれて、暮らしています。
ことばを超えて、確かないのちの温もりに支えられて生きている、という実感があり、
この「お金で買えない豊かさ、確かさ」「額に汗して身体を動かす、労働の大切さ」
「心が洗われる無垢な感動」を、いろんな人々と分かち合えたらと願ってきました。
ここには、素材が宝物のようにいっぱい埋まっています。
「森づくり」「たんぼの学校」「昆虫たちや野生動物のこと」「農業と環境のこと」
「飲み水のこと」「羊毛や裏の竹山の竹であそぼう」
「食といのち〜生と死をみつめて〜」等など、さまざまなテーマで切り込めて、
それらがひとつのステージですべてつながってみえてくること……。
とやまエコひろばの会員およびその他の人々のつながりで知恵を出し合い、
子どもたちといっしょに、もう実践をひとつひとつ積み重ねる時期ではないでしょうか。
いっしょに取り組み、かたちにしてみませんか?
『14歳の挑戦』を終えて〜生徒の感想文から〜
私は、この14歳の挑戦で、橋本さんの農場にお世話になって、
先生方が言っていた「責任」や「社会の厳しさ」はもちろんですが、
それよりももっともっと大切なことを学んだ気がします。
私たち人間は、いい高校に入って、いい大学を出て、いい会社について、
平凡な家庭をもつことが一番いいことだと思っているみたいだけど、
私はこの土遊野に来てからは、そんな人間の考えが、
なんだかおかしいような気がしてなりません。
この土遊野農場では、やぎがいて、羊がいて、ニワトリがいて、
犬がいて、猫がいて、人間がいて……、みんな助け合って生きています。
それなのに人間だけの社会になると、
高校入試では自分だけのために人をけ落とし、
会社の中でも社長や平社員など、地位や差別があったりして、
助け合うことなんてしようとしません。
こんなのは本当の人間の姿ではないし、とてもみにくいです。
やぎはやさしいし、羊もあたたかいし、
ニワトリも私たちのために毎日たくさん卵を産んでくれます。
相手をうらんだり、いじわるなんてぜったいしません。
私がこの14歳の挑戦を通して学んだことはこういうことです。
先生方が学んでほしかったのはもっと他のことなのかもしれないけれど、
私はこれが一番大切なことなんだと考えます。
おわり。
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